ニューヨーク大学人気講義HAPPINESS GAFA時代の人生戦略

ニューヨーク大学人気講義HAPPINESS GAFA時代の人生戦略

はじめに

総評

 タイトルに「GAFA時代の人生戦略」とありますが、GAFAに関連する書籍として向き合うことではなく、「the four GAFA四騎士が創り変えた世界」の著者自身の人生戦略として紹介することが適切であると感じています。著者に関しては次々項にて詳しく紹介しますが、シリアル・アントレプレナーとして数々の挑戦を続けてきています。その生い立ちから投資家・起業家・プライベートまでの人生における経験や苦労がまとめられています。本書の元になったのは、著者が教鞭をとるニューヨーク大学スターン経営大学院で行う講義カリキュラムの最後の3時間で扱う「アルジェブラ・オブ・ハピネス(幸福の計算式)」です。自身の経験にまつわる話をしている講義の書籍化ですので、哲学的な幸福論でも、ビジネス的成功の法則論でもなく、著者の考える幸福の方程式に関する解説を楽しみながら、自分も真似できる・採用したいと思える取り組みを見出す書籍です。向き合うスタンスを明確に持つことが本書の価値を最大化してくれると感じました。

こんな方にオススメ!

・漠然とした毎日や将来に不安のある方

・これからの人生について考えるきっかけが欲しい方

・成功者の考えに触れてみたい方

著者紹介

 著者のスコット・ギャロウェイさんは、ニューヨーク大学スターン経営大学院教授で、MBAコースでのブランド戦略とデジタルマーケティングの講義を行われています。また、シリアル・アントレプレナー(連続起業家)としての顔も持ち、これまでに9つの会社を起業されています。そのほかには、ニューヨーク・タイムズ、ゲートウェイ・コンピュータなどの役員も歴任されてきました。中でも有名なのが「the four GAFA 四騎士が創り変えた世界」の書籍出版です。2019年のビジネス書総合グランプリ第1位を獲得され、15万部を超えるベストセラーです。


TEDにて公開されている「Facebook、Googleが、いかに私たちの感情を操っているか」の映像は300万以上の再生回数に登ります。やはり日頃教鞭を取られている教授の顔が垣間見える展開でもあり、20分に満たないプレゼンですが非常に見応えのある内容です。本書を読み始める前に視聴してみることで、著者に対するイメージが鮮明になり、内容がスムーズに浸透してくるかと思いますので、オススメさせていただきます。

ポイント解説「ここを読め!」

①身体を鍛えよ

 幸福にたどり着くためには、身体的にも精神的も強くなるような努力が大切であるという考えです。実際に著者は現在も継続的にクロスフィットを習慣として継続しておられます。運動習慣を持つきっかけはそれぞれに存在することではありますが、多くは健康的な身体を維持したい(もしくは手に入れたい)、ストレスから解放される時間を作りたいなど身体的・精神的な側面の理由であることが考えられます。本当の若さを保つ薬は唯一運動だけであるとする論文も数多く発表されているように、非常にメリットの多い習慣でありそれぞれのライフステージに応じた充足感を与えてくれるものでもあります。

 筆者は若い頃には自分の魅力を高め自信をつけるために運動習慣を大切にしており、現在は健康的な生活を維持するために継続して習慣化されています。

②重要なことは数字で測れ

 どんな人生を送りたいかという自分なりの人生の豊かさの指標や目指す在り方は現在地を数値化した情報から生まれるという考え方です。具体的に本書の中では筆者が数値化しているものとして純資産・自分の信用スコア・SNSのフォロワー数・1年間に両親に会う回数・若者との交流頻度・自分の挑戦の成功率が挙げられています。当然、これらは筆者の取り組んでいる例ですので、読まれる皆さん自身が必要だと考える項目を数字で考えることが良いのだと思います。

 数値化するとなるとなんだか手間がかかるようなイメージもありますが、行き当たりばったり、思いがけない失敗などを防ぐといった意味でも指標になる数字を可視化しておくこと、また自分の目指す理想の人生においては何をどの程度満たせば良いのかを明確にしておくことで、日々の積み重ねにおける充足度も加速していきます。

 自身の置かれている環境の変化に伴って数値化しておきたいと感じる項目にも変動が生じて然るべきですので、適切な頻度で見直すことも大切です。

③愛と人間関係を最重視せよ

 筆者は「人生の目的は愛と人間関係であり、他は全て手段に過ぎない」と述べています。愛は年齢とともに変化をしていきます。幼少期の愛は受け取る一方で親・保護者・教師などから多くの愛を受け取ります。大人になるに連れ、徐々に愛はパートナーとの愛に代表されるように相互的なものへ進化していきます。他者を愛することで自分も引き換えに何かを受け取る、または愛を感じるという形です。その先にあるのが、与えるだけの愛です。相手が自分を愛してくれるか、自分が愛する引き換えに何かを得ることはできるか、そのような見返りを必要とせず愛さずにはいられない、ただその人を愛する強い気持ちとその人の幸せだけを願うということです。

 最初の与えられる愛は慰めになり、相互に与え合う愛は満足を生みます。完全に与えられるだけの愛は何よりも大きな満足感が永遠に続く究極の幸福であると表現しています。本書の中ではこの「愛」について誰と紡ぐものかという人間関係をクロスさせながら詳細に紹介しています。

まとめ

さて、今回ご紹介した「ニューヨーク大学人気講義HAPPINESS GAFA時代の人生戦略」ですが、冒頭にも記載の通り読み方(楽しみ方)を整えて向き合うことで魅力は何倍にも膨れ上がると思われます。人生経験豊かな筆者がこれからの未来を創っていく学生に伝える「幸福とは何か」の授業を聴講している気分で読み進め、自分なりの幸福を見つけ出すために役立てられる紹介事例を獲得していただければと思います。

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